外壁塗装を依頼したものの施工後に悩みがあり「保証が受けられないようにしたい」「けれど保証書のどこを見ればよいかわからない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
本記事では外壁塗装における保証の種類や考えられるトラブルを取り上げたうえで、チェックすべきポイントを紹介します。
外壁塗装の保証が受けられるか心配な方は、ぜひご一読ください。
外壁塗装における保証の種類は下記の通りです。
・施工業者の自社保証
・塗料メーカー保証
・第三者保証
順番に紹介していきます。
施工業者の自社保証とは、外壁塗装を行った施工業者独自の保証です。
塗装を行ってくれた業者が対応してくれるという安心感はあるものの、保証を契約した業者が倒産してしまった場合は保証が受けられなくなります。
施工業者によっては保証期間の長さをアピールして契約を促してくるケースがあるようです。
保証期間をどれくらい設定しているかは業者によって異なりますが、異常に長すぎる保証期間を設定している業者には注意しましょう。
塗料メーカー保証(製品保証)とは、塗料の製造元が提供する品質保証のことです。
この保証は塗料自体の品質に関するものです。
正しい方法で塗料を使用していたにもかかわらず不具合が発生した場合、塗料メーカー保証が適用されます。
塗料が仕様にある性能を発揮しなかった場合や予期せぬ劣化が発生した場合は、塗料ではなく、施工に問題があったことも考えられます。
その場合、塗料メーカー保証ではなく施工業者の自社保証」に基づき修復が必要です。
塗料メーカー保証(製品保証)は、施工業者の自社保証とは異なり、保証を受けられるのは「施主」ではなく「業者」です。
なお具体的な保証内容や期間、条件など詳細はメーカーや製品によって異なります。
第三者保証とは、施工業者が組合に加盟していれば利用できる保証です。
加盟している組合によっては、施工業者が倒産した場合でも保証が受けられるのが特徴的です。
しかし、自社保証と同様に組合が解散した場合は保証が受けられないので注意しましょう。
第三者保証を受ける際に注目すべきポイントは「リフォーム瑕疵担保保険」を登録している施工業者かどうかです。
信頼性の高い保証を受けたい方は施工業者に確認してみましょう。
保証の内容はすべて確認しておかなくてはいけません。
外壁塗装において保証は大きな安心材料で、将来的なトラブルや追加費用のリスクを軽減するために必要なものです。
「施工業者の自社保証」と「塗料メーカー保証」、「第三者保証」は、それぞれ別の保証です。
各保証は独自の保証範囲と適用条件を持っています。
たとえば塗料そのものに欠陥があったときには、塗料メーカー保証が適応されます。
ほかにも施工業者の自社保証だけだと倒産してしまったときの不安があるので、施工業者の自社保証と第三者保証の両方があると倒産しても安心です。
各保証にはそれぞれ利点と制限があるため、単に1つの保証を持っているだけでは十分ではありません。
3つの保証をすべて確認し理解しておくことで外壁塗装の際に可能な限りリスクを軽減し、長期的な安心を得ることができます。
外壁塗装の保証を受ける際に考えられるトラブルの例は下記の通りです。
・保証の対象外
・保証書の未受領
・塗装業者の倒産
・DIYによる補修
順番に紹介していきます。
施工業者の自社保証を契約した方に考えられるトラブルです。
「保証期間内だから問題ない」と思っていても、保証の対象外だったケースが考えられます。
たとえ保証期間内であったとしても保証の契約内容を事前に確認しておく必要があります。
トラブル回避のためにも保証内容の確認を徹底しましょう。
外壁塗装における保証書の受領は必須です。
なぜなら口約束だけにするのは危ないからです。
たとえば初めて依頼する施工業者や知り合いに依頼する場合、安心して保証書を受領せずに終わられるケースが考えられます。
親しい関係になった職人に「外壁の剥がれも保証する」と言われても、いざ不具合が発生したときに「保証書がないと対応できない」と言われかねません。
トラブルにならないよう、必ず保証書を書面で受領のうえ保管しておきましょう。
塗装業者の倒産が原因で保証が受けられないトラブルは、保証期間が長い保証によくあるケースです。
塗装業者の創業から期間が短いのにもかかわらず長い期間の保証期間だった場合は注意しましょう。
なぜなら塗装業者が創業してからの年数よりも長い期間の保証だった場合、悪徳業者な可能性があるからです。
保証期間が20年以上と長めな場合は、なぜ長いのか確認しておきましょう。
外壁塗装が剥がれているのを見つけ、DIYで対応した際に起こる可能性があるトラブルです。
DIYで対応しても結局直らなく、「DIYの後では保証の対象外」と言われるケースがあります。
外壁塗装の保証は、多くの場合で施工業者側の施工不良が原因で発生した症状に適用されるものです。
そのためDIYで対応してしまうと、施工業者側の問題ではないと判断されてしまう可能性を高めてしまいかねません。
そもそもDIYはリスクが高いため基本的におすすめできません。
不具合があれば必ず業者に相談しましょう。
外壁塗装における保証は、建物の外観と機能性を維持するうえで非常に重要です。
しかし保証がすべての問題をカバーするわけではないため、保証内容をよく理解しておく必要があります。
どのような状況が保証の範囲内に含まれるのか、またどのような症状が除外されるのかを明確にすることが重要です。
特に以下のような状況は、保証の対象外となりやすいため注意しましょう。
保証の範囲外の一般的な例は下記の通りです。
・火災や天災などの災害
・経年劣化による症状(色あせやひび割れ)
・人為的な原因や管理不十分によって生じた症状
・保証している会社以外が補修した場合(他社のリフォーム工事やDIYなど)
このように外壁塗装の保証内容は、対象外になるケースも少なくありません。
正確な保証内容の理解と契約内容に沿った適切なメンテナンスが、長期的な建物保護には不可欠です。
保証を適用する際は契約書の内容を詳細に確認し、必要な手続きを適切に行うことが求められます。
外壁塗装の保証書を受け取る際にチェックしたいポイント
外壁塗装の保証書を受け取る際にチェックしたいポイントは下記の通りです。
・保証書は必ず書面で発行してもらう
・保証期間と内容が適切か確認する
・施工業者の営業年数や実績を調査する
・アフターフォローの有無を確認する
・こまめな写真撮影を行う
順番に紹介していきます。
保証書は必ず書面を発行してもらいましょう。
前述で紹介した通り、口約束で済ませてしまうと後々トラブルにつながるリスクがあるからです。
親しい関係になった施工業者や知り合いであっても安心してはいけません。
保証書を書面で発行されなかったり説明がなかったりした際は、早めに書面の発行を希望しましょう。
書面で発行してもらっていれば、口約束が原因で起こるトラブルを回避できます。
署名や捺印があれば仮にトラブルになっても証拠になるので、必ず書面を発行してもらいましょう。
保証書が書面で発行されたら保証期間と内容が適切か確認しましょう。
保証書はそれぞれの発行元によって異なるものの、多くの場合で保証期間や保証内容が記載されています。
特に保証期間が創業からの年数よりも長かった場合は注意が必要です。
たとえば塗装業者の倒産のリスクがあり、そもそも信頼性が低いものと判断できます。
保証の対象外になるケースも明記されているかも確認しましょう。
家主側の使用による破損や管理などに問題があった場合、対象になるかどうかなども確認する必要があります。
自然災害で発生した問題に対して保証が適用になっていない場合、火災保険や地震保険の加入を検討しなければいけません。
外壁塗装に使用した塗料によって保証期間が異なるケースもあるので、保証期間や内容をしっかり読み込んでおきましょう。
保証がしっかり受けられるか心配な方は、施工業者の営業年数や実績を調査しましょう。
住宅はもちろん外壁は長年使うものだからこそ外壁塗装を任せられるかが鍵になります。
施工業者としての技術力を判断できるものになるので、実績の有無は重要です。
創業から間もない施工業者の場合、倒産して保証が受けられないリスクもあります。
保証が受けられずトラブルにならないよう施工業者の営業年数や実績を調査し、信頼できる施工業者に依頼しましょう。
外壁塗装は建物の美観や寿命に関係するものなので、アフターフォローがあるか確認する必要があります。
外壁塗装をした住宅に対し、無料で定期点検のようなアフターフォローが充実している施工業者であれば安心できます。
同時にアフターフォローの回数を確認しておくのがおすすめです。
定期点検のようなアフターフォローについて明記されている場合、回数だけでなく時期や費用も確認しておきましょう。
定期点検を知らせる方法についても確認しておけば、適切なタイミングでメンテナンスしてもらえる可能性が高くなります。
施工中や塗装の前後に写真を残しておくと、保証を受ける際の証拠になります。
保証を受ける際に証拠が不十分だった場合、保証が受けられずトラブルになる恐れがあるので注意が必要です。
施工不良が原因で外壁に問題があった場合、自分で撮影した写真が証拠になります。
施工業者によっては工程ごとで写真を提出する可能性もありますが、施主側も撮影しておくのがおすすめです。
外壁塗装は、建物の耐久性と美観を保持するうえで欠かせない要素です。
そのため塗装工事に関連する保証内容を正確に理解し、適切に活用することが重要となります。
外壁塗装の保証に関して注意したいポイントは下記の4つです。
・保証期間と対象範囲を理解する
・無償保証か有料保証なのか確認する
・保証書の保管方法に注意をする
・信頼できる施工業者に依頼する
詳しく説明します。
外壁塗装の保証期間と対象範囲の理解は、建物のメンテナンスを長期にわたって確実に行うために不可欠です。
保証期間や対象範囲は業者や使用される材料、保証の種類によって大きく異なります。
したがって、保証期間と対象範囲の詳細を契約前にしっかりと把握することが重要です。
契約前には、どのような状況や条件下で保証が適用されるのかを明確に理解することが必須です。
たとえば風雨による損傷や不適切なメンテナンスに起因する問題が保証されるかどうかは、業者によって異なります。
不明瞭な点があれば、契約を進める前に業者に質問し、納得のいく回答を得てから契約することをおすすめします。
外壁塗装の保証を選ぶ際、その保証が無償で提供されるのか有償なのかを明確に確認することが欠かせません。
無償保証は名前のとおり、追加費用なしで提供される保証のことです。
一方、有償保証とは実費に比べると安い価格で修理をしてもらえる保証制度のことを指します。
有償保証は追加の保証範囲や期間を提供するもので、より広い範囲の保証を望む場合に選択されることがほとんどです。
各保証の内容、期間、条件をしっかりと比較、コストとメリットを総合的に検討して、最適な保証プランを選択しましょう。
具体的な保証内容や条件の違いを理解することで、将来的なトラブルや不明点が生じたときに備えることができます。
外壁塗装の保証書は、将来的なトラブル時に重要な役割を果たす文書です。
保証書を受領する際には、すべての内容が正確に記載されていることを確認し、不明瞭な点や誤記がないかをチェックしてください。
保証書は、保証の適用を求める際の必要な書類となるため、紛失しにくい場所に保管しておくことが重要です。
保証書専用のファイルや場所を用意するなどして、問題が生じた際に迅速に取り出せるようにしましょう。
外壁塗装を行う施工業者を選ぶ際は、その業者の信頼性や実績、保証内容の充実度を重視することが重要です。
信頼できる施工業者の選び方は下記のポイントを参考にしてください。
・適切な資格や経験を持つ職人が在籍していること
・過去の施工例や口コミ、評判をチェックする
・保証内容は明確かつ詳細に提示されているか
・電話などの対応がよいこと
これらの条件を満たす業者を選定することにより、将来的なトラブルや不安を回避しやすくなります。
業者とのコミュニケーションを通じて信頼関係を築き、納得のいく保証を得られる業者選びをしましょう。
外壁塗装の保証に関するよくある質問は下記の4つです。
・外壁塗装の保証は何年ですか？
・自然災害による損害は保証されますか？
・保証期間中に業者が倒産した場合保証はどうなるか？
・DIY修理は保証にどのような影響を与えますか？
1つずつ詳しく説明しましょう。
外壁塗装の保証期間は、施工業者や使用される塗料の種類、保証の種類によって異なります。
一般的には1～10年の保証を提供する業者がほとんどです。
中にはそれ以上の長期保証を謳う業者もあります。
過度に長い保証を提供する業者のなかには、実際には保証を果たす意図がない「悪徳業者」が紛れている可能性があります。
悪徳業者は、長期保証を魅力的なセールスポイントとして利用し、顧客を誘引することが目的です。
「少し費用は高いですが保証は手厚いのでおすすめです」と勧誘してくる業者もありますが、慎重になった方がよいでしょう。
契約件数を稼いでお金を集めたあと、会社をたたんで逃げられる可能性があるからです。
第三者保証に入っていない業者の場合、「長期間保証を受けられる」と言われたにもかかわらず、保証を受けられない恐れがあります。
保証が適用される具体的な症状や条件を理解しておくようにしましょう。
保証内容をしっかりと理解し、自分のニーズに合った適切な保証期間を選択することが重要です。
外壁塗装の保証において、自然災害による損害が保証されるかどうかは、保証内容や契約内容によって異なります。
一般的に通常の外壁塗装保証は、施工の品質や使用材料にかかわるトラブルが保証の対象になります。
そのため、自然災害による損害は保証の対象外とされることがほとんどです。
しかし施工会社によっては追加オプションで、天災による損害をカバーする場合もあります。
具体的な保証範囲や条件については施工業者との契約時に詳細を確認し、必要に応じて追加の保険に加入することを検討しましょう。
外壁塗装の保証期間中に施工業者が倒産すると、その業者からの保証サービスを受けることが困難になります。
このような状況を避けるため業者選定時には口コミや評判、実績などを調べることが重要です。
第三者保証やメーカー保証を利用している場合、業者が倒産しても保証が継続される可能性があります。
契約前にはどのような保証体制が整っているのかを明確にし、業者選びには慎重を期することが不測の事態に備えるうえで重要になります。
DIYでの修理は一般的に保証を無効にすることが多いです。
その理由は専門的な知識や技術なしに行われる修理が、さらなる損傷や問題を引き起こすリスクがあるためです。
さらに、異なる施工業者による施工も元の保証を無効にすることがあります。
保証条項をよく読むと、専門業者による適正な手法で行われた修理作業のみが保証対象となっていることが一般的です。
DIYで行った修理やメンテナンスに起因する後発的な問題は、保証の適用外となります。
何かトラブルや気になる点がある場合は、DIYに手を出す前に、保証を提供している施工業者へ相談することをおすすめします。
外壁塗装の保証を受ける際は事前確認を忘れずに行おう
本記事では外壁塗装における保証について、保証の種類や保証を受ける際の注意点などを紹介しました。
外壁塗装の保証は、契約する保証の種類によって期間や保証内容が異なります。
保証を受けようと思っても、保証書を受領していなかったり塗装業者が倒産したりすると、トラブルになる恐れがあります。
トラブルを回避するためにも必ず書面で受け取り、保証内容や施工業者の過去実績の確認を忘れないようにしましょう。
