「見積もり書をもらったけど、どの業者を選ぶべきかわからない」
「この見積もりが良いのか悪いのか判断できない」
外壁塗装の依頼で、このように考えている方もいるのではないでしょうか。
家で長く快適に暮らすためには、外壁塗装などの定期的なメンテナンスが大切です。
本記事では、外壁塗装の見積もりを依頼する際の注意点を詳しく解説します。
見積もりの項目や費用の変動要素についても説明するので、ぜひ参考にしてみてください。
外壁塗装の見積もりに記載される基本項目は、次の通りです。
・外壁下塗り
・外壁中塗り
・外壁上塗り
・本体付属部塗装
・仮設足場組立解体（足場設置）
・養生（シート養生、マスキング養生）
・外部洗浄（高圧洗浄）
・下地処理
・発生材（廃材）処分、清掃
・交通費
・現場管理費
・諸経費
施工内容や業者によって、異なる項目や作業名称が記載されるケースも見られます。
外壁塗装の見積もりを検討する際は、以下の点に注意しましょう。
・商品名が記載されている
・塗料の使用量や面積が記載されている
・施工期間が十分に取られている
・見積書の項目に「一式」と記載されていない
・無料と記載されている項目が少ない
・外壁塗装の工程が記載されている
・希望する工事内容が含まれている
この注意点を確認しておくことが、後々のトラブル回避につながります。
見積書に具体的な商品名が記載されているかをチェックしましょう。
「シリコン塗料」などは塗料の種類の名称で、商品名には該当しません。
メーカーから販売されている名称が見積書に記載されていれば、塗料の耐用年数や機能性も詳しく調べやすいので安心です。
使用する塗料の缶数や塗装面積が数字で具体的に記載されているかどうかも、確認しましょう。
塗料メーカーが性能を発揮するための基準塗布量を指定している場合があるからです。
基準塗布量を満たしていなければ、施工不良になる恐れがあります。
施工期間がどの程度設定されているのかも、確認したい事項です。
塗料の乾燥時間が必要なので、施工期間は十分に取っておく必要があります。
一般的な業者は、外壁塗装にかかる期間を7〜10日としています。
施工期間を大幅に短縮することは難しいため、極端に短い場合は手抜き工事をされるリスクが高いです。
見積書の項目に「一式」という記載があったら、要注意です。
「一式」という表示では施工内容が簡略化されているため、詳しくはわかりません。
そのまま工事を進めると、後から追加費用を請求されるリスクがあります。
納得の行く外壁塗装をするためには、不明点は遠慮せずに聞いてしっかりと確認することが大切です。
無料と記載されている項目が多い場合も注意しましょう。
無料でサービスを実施する業者もいますが、人件費や資材費を削るのは限界があるものです。
そのため無料ばかりの見積もりはリスクが高く、警戒すべきです。
自分が伝えた希望が見積書に反映されているかどうかも、見逃せません。
外壁塗装は高額な作業で、住宅や自分たちの生活を守るために行うものです。
後悔しないために、希望内容と異なる点があったら伝えましょう。
外壁塗装の費用は、以下の要素によって変動します。
・使用する塗料
・外壁塗装をする面積
・外壁材の状態
・現場周辺の環境
どのように変動するのか、詳しく解説します。
外壁塗装では主に、以下の塗料を使用します。
・シリコン塗料
バリエーションが多く、価格は平均的
・フッ素塗料
耐候性が高く、価格はやや高価
・無機塗料
経年劣化しにくく、価格は高価
価格はシリコン塗料が低く、次にフッ素塗料、無機塗料が高いです。
使用する塗料によって効果や耐用年数が異なるため、外壁塗装の費用にも大きく影響します。
外壁塗装をする面積が広いほど使用する塗料や資材が増えるため、費用もかかります。
部分塗装にすることで費用は抑えられますが、塗装しない部分との違いが目立って外観に影響する場合があります。
塗装しなかった部分もいずれはメンテナンスが必要なので、予算があれば全体を塗装するのがおすすめです。
見積もりを検討する時点での外壁の状態も、費用に影響します。
長年メンテナンスをしていなかったり天候による影響を大きく受けていたりしていると、メンテナンス対象の範囲が広がるため、費用が高額になります。
使用している塗料の耐用年数に合わせてメンテナンスをしている場合は劣化が少なく、費用を抑えられます。
駐車スペースがない、隣家との間隔が狭いなど現場周辺の環境も、費用が高くなる要因となります。
足場の設置や資材の運搬が難しくなるため、費用が変動します。
外壁塗装は、以下の流れで行われます。
・近隣住民へのあいさつ
・事前準備
・足場組立
・高圧洗浄
・下地処理とコーキング補修
・養生
・下塗り
・中塗り
・上塗り
・完了点検
・足場撤去
・施工完了（引き渡し）
どの手順も、トラブルを回避しクオリティの高い外壁塗装を行うために大切なことです。
外壁塗装を行う際に理想的な業者には、以下の特徴があります。
・塗装業者の情報がWeb上にある
・施工実績が豊富である
・資格所有者が在籍している
・担当者の対応が丁寧
・説明がわかりやすい
・アフターサービスが充実している
・保障内容が明記されている
・口コミやSNSでの評判が良い
現地調査や見積もりを依頼した際のやり取りも含めて、信頼できる業者を見極めましょう。
見積もりで不明確な点が多い業者や内容を詳しく説明しない業者に外壁塗装を依頼することはおすすめできません。
・価格の安さを強調する
・不安をあおる
・前払いでの契約をすすめる
・見積もりに不明瞭な部分が多い
以上の特徴がある業者は悪質な可能性があるため、依頼するのは避けましょう。
外壁塗装の予算が見積もりと合わない場合は、無理に進めようとしたり内容を変更したりする前に、業者と相談するのがおすすめです。
費用を抑えたいがために工程を省くことは、施工不良につながりかねません。
見積もりの内容を見直し、費用が適切かどうかを再確認しましょう。
もう少し調整できる部分はないかを業者と相談することで、納得できる方法が見つかる可能性もあります。
外壁塗装の見積もり費用を抑えられる、以下の方法を紹介します。
・耐用年数の長い塗料や外壁材を使用する
・地域密着型の業者へ相談する
・定期的に外壁のメンテナンスを実施する
・補助金や助成金を使用する
・信頼できる業者に塗装を依頼する
将来的な費用を抑える方法も解説するので、参考にしてください。
耐用年数の長い塗料や外壁材は高額なので、初期費用が必要です。
しかし、長持ちするのでメンテナンスの頻度が少なく済み、後々の費用も抑えられます。
予算があるなら、おすすめの方法です。
遠方の業者に依頼すると交通費がかかり、見積もりや最終的な費用が高くなります。
そのため、見積もり費用を抑えるなら近隣の地域で施工している地域密着型の業者がおすすめです。
地域密着型の業者は地域での評判が落ちるのを避けたいので、後々も仕事を続けるため、熱心に仕事をしてくれる可能性に期待できます。
外壁塗装に使用している塗料の耐用年数に合わせて、メンテナンスを行うのがおすすめです。
外壁の劣化が大きくなる前にメンテナンスを行うと、少ない費用で済みます。
耐用年数を超えたまま放置するとメンテナンス費用が高くなるので、事前にスケジュールを組むなど忘れないように工夫しましょう。
自治体によっては、外壁塗装に補助金や助成金が利用できる可能性があります。
ただし補助金や助成金を利用するには事前に申請しなければならないケースが大半で、工事内容が助成金の支給対象となっている必要があります。
補助金や助成金を交付していない自治体もあるため、工事を行う前に確認しましょう。
自治体が指定した業者を利用することも条件なので、業者に相談するのもおすすめです。
見積もりで確認すべき項目を把握して外壁塗装を依頼しよう
外壁塗装を納得できるように進めるには、見積もり内容や費用の変動要素を把握することが大切です。
外壁塗装の流れをつかんでおくことも、トラブル防止につながります。
見積もりを検討する際には、本記事で紹介した内容を参考にしてみてください。
担当者の対応や説明内容なども含めて、信頼できる業者に外壁塗装を依頼しましょう。
