外壁は人の目につく場所のため、塗装を失敗したくないと考える方も多いでしょう。
費用もかかるため、塗装に失敗したからといって簡単に塗り替えを依頼するのも難しいところです。
そこで本記事では、外壁塗装の失敗事例を紹介します。
外壁塗装に失敗しないための参考になれば幸いです。
記事の後半では、外壁塗装で後悔しないために押さえるべきポイントや、失敗した場合の対処法もあわせて解説します。
外壁塗装を検討している方に役立つ内容となっているので、ぜひ最後までご覧ください。
外壁塗装を行って、失敗した事例を6つ紹介します。
・すぐに塗膜のふくれ、はがれが生じた
・塗装がムラになっていた
・塗装後にひび割れが発生した
・塗料の色あせが早かった
・塗装工事後、雨漏りが発生した
・イメージ通りに仕上がらなかった
・費用が予想より高くなった
・手抜き工事をされた
・近隣住民とトラブルになった
失敗した理由を知り、同じ失敗をしないよう気をつけましょう。
外壁塗装を行った直後に、塗膜に膨れ・剥がれが生じてしまったケースがあります。
膨れ・剥がれの原因は、必ずしも業者の不備とは限りません。
しかし、ふくれ・はがれの発生が塗装した直後であれば、業者側の不備である可能性が高いといえます。
高圧洗浄や下地処理が不十分だったり塗りムラが発生していたりすると、塗膜に膨れ・剥がれが生じやすくなります。
塗膜が剥がれ始めると雨水が浸入し、建物全体に影響が出るため塗り直しが必要です。
業者の不備が原因であれば同じ業者へ再塗装を依頼、または別業者への依頼を検討しましょう。
塗装する際に「塗りムラ」が発生してしまい、様々な不具合が発生するケースがあります。
塗りムラが発生すると防水性・耐久性が落ちるだけでなく、塗料のはがれやコケ、ひび割れの発生を促してしまいかねません。
技術力の低い業者に依頼してしまうと、塗りムラが発生するリスクが高いです。
業者を選ぶ時は、職人が資格を取得しているなど、技術力の高さがアピールされているかどうかチェックしてみましょう。
万が一塗りムラが発生した場合は業者に連絡し、修理を依頼しましょう。
外壁塗装を施工したにもかかわらず、塗装後にひび割れが発生するケースがあります。
塗料が乾燥するときに発生する小さなひび割れは、基本的に問題ありません。
しかしひび割れが深いものや大きなものになると、施工不良の可能性が考えられます。
また、ひび割れが発生した場合は、早めに業者に確認を依頼するとよいでしょう。
専門業者に塗装を依頼したにもかかわらず、思ったよりも早く塗料が色あせてしまう場合があります。
建物に直射日光が当たりやすい立地条件の場合、紫外線が原因で施工自体に不備がなくても自然劣化で色あせてしまいます。
おすすめの対策は、UVカット機能や耐候性のある塗料を使うことです。
初期費用は少し高くなるかもしれませんが、高機能の塗料を選ぶことで色持ちが良くなります。
再塗装までの期間が長くなるので、結果的にコスパが良くなるケースもあります。
塗装工事後に雨漏りが発生する場合、塗装前の下地の補修が適切に行われなかった可能性が考えられます。
外壁や屋根の下地にひび割れや劣化があったにもかかわらず、そのまま塗装してしまうと雨水が浸入し、雨漏りの原因となります。
また、シーリング材の劣化を放置することも原因の一つです。
このような問題を防ぐためにも、信用できる専門業者に依頼しましょう。
好みの色を選んだはずが、塗装後の仕上がりがイメージと違ったケースがあります。
塗装後、色選びで失敗したと感じる方もいます。
また、好みかどうかで色を選んだところ、周囲の家から浮いてしまったケースもあります。
「色合いがイメージ通りではない」というのは施工不良とはいえず、保証を活用した無償での塗り直し依頼はできません。
色のサンプルを見せて貰ったり似た色で塗装を行った事例を見せて貰ったりと、事前にシミュレーションを徹底しましょう。
外壁塗装の費用が、予想より高くなってしまったケースがあります。
悪徳業者に依頼してしまった場合に発生する恐れのあるリスクです。
誠実に営業している業者であれば、施主に無断で追加工事を行い、費用を請求することはありません。
しかし訪問販売や無料点検を口実に、悪質な契約をもちかける業者もいます。
見積もりの内容を確認し、業者選びは慎重に行いましょう。
業者に手抜き工事をされてしまったケースもあります。
依頼する業者選びを誤ると、手抜き工事やずさんな施工をされてしまいかねません。
ずさんな施工では家の外観が悪くなり、改めて塗り直しを依頼する必要が出てきます。
もしくは、塗膜がすぐに剥がれてしまう・エアコンの室外機裏など見えない場所は塗装していない、といった事例もありました。
前述したように、悪徳業者に依頼すると後から高額な費用を請求されるケースもあります。
外壁塗装を依頼する場合は、慎重な業者選びが重要です。
外壁塗装を実施する際に発生する音・臭いなどが原因で、近隣住民とトラブルになったケースです。
足場設置時や高圧洗浄時に大きな音が発生します。
高圧洗浄を行う際、水が近隣住宅まで飛ぶ可能性もあります。
塗料の臭いは防ぐのが難しく、近隣住宅への影響は避けられません。
感じ方は人それぞれなので、ちょっとした音だと思ったものが、トラブルの原因になる場合もあります。
近隣住民とのトラブルは、関係がギスギスするなど施工後の生活にも影響するものです。
施工前に近隣住民へ挨拶・説明を行うことが大切です。
業者によっては挨拶を行ってくれるところもありますが、施主自身も挨拶しておくとより安心できるでしょう。
「外壁塗装を失敗した」という人の中にはDIYで作業した人も少なくありません。
外壁塗装のDIYはリスクが多く、素人にはかなり難易度が高いです。
塗装の失敗や安全面のリスクを減らし、効率的な施工のためには専門業者にお願いするほうがおすすめです。
ここでは、外壁塗装をDIYで行う失敗リスクについて説明します。
外壁塗装を行う際、適切な塗装技術が欠かせません。
専門知識を持たない人がDIYをする場合、塗装ムラや塗膜の剥がれ耐久性の低下が生じやすく、再塗装が必要になることがあります。
DIYでの再施工は引き受けてもらえないこともあるので、注意が必要です。
また、外壁の素材に合わない塗料を選ぶと、外壁が汚れやすくなったり、早期に色あせが発生したりする場合があります。
塗料が外壁の材質に合っているか確認し、DIY塗装で難しい下地処理も確実に行うことが重要です。
下地処理が正しくできていないと塗料の定着が悪く、すぐに剥がれや膨れが発生する可能性があります。
また古い汚れや劣化を処理せず塗装をすると、塗装後に問題発生するリスクが高まります。
せっかく塗装したのに、下処理の不備が原因で外壁の内部にまで雨水が染みこんでくるなんてケースも少なくありません。
DIYの場合、外壁の汚れやひび割れはすべて清掃・補修し、高圧洗浄やシーリング材を活用して下地を整えましょう。
外壁塗装は脚立や足場が必要な高所作業となります。
安全対策が不十分だと、転落事故や怪我のリスクが高まります。
必ず安全な作業範囲を設定し、無理なく作業できるスペースを確保することが重要です。
安全用の足場の設置が難しいため、外壁塗装のDIYはおすすめできません。
外壁塗装での失敗を避けるために大切なポイントを紹介します。
・早い段階で外壁塗装を実施する
・色の相性や住宅周辺の環境にも配慮して色を決める
・徹底的に色合いをシミュレーションする
・保証、アフターフォローの内容を確かめる
・施工前に近隣への挨拶を行う
・優良業者へ依頼する
各内容を解説します。
外壁の劣化が進むと、補修に費用がかかります。
劣化が進行していない段階で外壁塗装を行えば、補修費用を抑えられます。
外壁の劣化・塗膜の剥がれ・色あせなどが見られたら、早めに業者へ相談しましょう。
定期的な外壁のチェックも、劣化に早く気づく方法のひとつです。
外壁塗装に使用する塗料には耐用年数があります。
外壁に使用した塗料の耐用年数を記録しておくと、次回塗装が必要な時期の目安になります。
塗料の色を決める際は、好みかどうかだけでなく、色同士の相性や住宅周辺の環境に配慮しましょう。
ツートンカラーの塗装をする際、相性の良くない色同士にして外観が悪くなり、失敗するケースもあります。
好きな色同士といった理由だけで組み合わせると、違和感があったり、落ち着かない仕上がりになったりするケースもあります。
屋根やドア、窓枠などの色との相性も大切です。
色の決め方で迷ったら、専門知識のある業者に相談してみるとよいでしょう。
加えて、近隣住宅の外壁と大きく外れた色を選ぶと浮いてしまう点にも注意が必要です。
周囲の自然物・建造物の配色にも目を向けましょう。
塗料の色を決める際は、徹底的なシミュレーションを行うことも重要です。
業者にカラーサンプルを用意してもらう場合は、できるだけ大きなものを選びましょう。
小さなカラーサンプルだと、広い外壁に塗った場合に印象が変わる可能性があります。
見た場所が明るいか暗いかによっても、色の見え方は変わります。
色を確認する環境にも配慮が必要です。
業者の施工実績をチェックするのも参考になります。
万が一満足のいく仕上がりにならなかった時のために、施工後の保証やアフターフォローの有無を確認しておきましょう。
信頼できる業者は、施工後に不備があった場合も責任をもって対応してくれます。
トラブルを避けるためにも、施工前に契約内容やアフターサービスの内容、対象期間を確認し、必ず書面で保証書を貰ってください。
施工前に近隣住宅へ挨拶に行き、外壁塗装工事中の注意点や、騒音などで迷惑をかけるかもしれないと伝えましょう。
業者が挨拶を行ってくれる場合もありますが、施主自身も挨拶に伺うと、より印象が良くなります。
塗装中に近隣住民からクレームが出た場合は、すぐに業者に連絡してしかるべき対応をしてもらいましょう。
対応が遅れるほど、近隣住民からの印象が悪くなります。
技術に問題のある業者や悪徳業者へ相談してしまうと手抜き工事に遭う恐れがあります。
その場合、すぐに再塗装が必要になってしまうため、優良業者への依頼がおすすめです。
悪徳業者は手抜き工事を行うことが多く、不当な追加費用を請求される場合もあり、最終的な支払い額が当初の見積もりより大幅に増えることがあります。
そのため外壁塗装業者を選ぶ際は、信頼できる業者を慎重に選ぶことが重要です。
業者の評判を確認し、適正な見積もりと工事内容を丁寧に説明してくれる業者に依頼することで、トラブルを防げます。
悪徳業者を見分けるポイントを抑えて外壁塗装の失敗を防ごう
外壁塗装で失敗しないためには悪徳業者を見分けることが大切です。
分かりやすいポイントは下記の4つです。
・見積書の内容が明確か確認する
・実績と口コミを確認する
・アフターフォローや保証内容を確認する
・不自然に安すぎる見積もりに注意する
1つずつ詳しく説明するので、ぜひ参考にしてください。
見積もりの内容が曖昧だったり、詳細が隠されていたりする場合、悪徳業者の可能性があります。
見積もりの詳細が「一式」などの曖昧な表現だけの場合、不透明な費用の請求につながる可能性が高いです。
ほかにも「使用する塗料がどのメーカーのどのような塗料なのかわからない」「下塗りの回数が分からない」なども要注意です。
材料や工事内容が明確に記載されているか、詳細が丁寧に説明されているかを確認し、納得できる内容の見積もりを得られるか確認しましょう。
外壁塗装業者を選ぶ際は、過去の実績や口コミをしっかりと確認することが大切です。
悪徳業者は口コミや評価が低いことが多く、これが一つの見極めポイントとなります。
例えばレビューサイトやGoogleマップなどの評価を参考にすることで、業者の実際の評判やお客様の満足度を把握しやすくなります。
また、信頼できる業者は施工実績が豊富であり、お客様の信頼を得ていることが特徴です。
そのような業者は、過去の施工例や写真を積極的に提示してくれることが多いので気になった業者がいれば、問い合わせしてみましょう。
具体的な事例を見ることで、施工の質や信頼度をより深く理解することができます。
実際の施工写真を見ることで、自分が希望する外壁塗装の仕上がりやデザインがどのように実現できるかもイメージしやすくなります。
優良業者は施工後のアフターフォローや保証が充実しており、万が一不備があった場合も迅速に対応してくれます。
そのため、施工後も安心して過ごすことができます。
一方、保証内容が曖昧な場合や保証書を提供してくれない業者には、注意が必要です。
保証期間が適正か、また保証の対象範囲が明確に記載されているかどうかも確認しましょう。
これにより後からトラブルを防ぐことができ、安心して業者に任せることができます。
不自然に安すぎる見積もりには注意が必要です。
相見積もりを取った際にも、「金額だけを見て、とにかく安ければよい」という考え方は危険です。
価格だけに惑わされず、施工の内容、業者の過去の施工実績、使用する材料の質なども合わせて比較しましょう。
他の業者と比較して極端に価格が低い場合、手抜き工事や低品質な材料の使用が疑われるため、詳細をしっかりと確認することが大切です。
外壁塗装を失敗したと感じた場合、主に4つの対処法があります。
・契約内容や保証内容を確認する
・施工を担当した業者に相談する
・他の塗装業者に相談する
・相談機関に相談する
それぞれ詳しく解説します。
外壁塗装を失敗したと感じた場合、契約時に取り交わした書類や法律を確認し、補償対応の有無や条件を再確認します。
契約内容に含まれていると思っていたものの、実は契約に含まれていなかったなどというケースもあります。
また、保証外の修理では追加料金が発生する可能性があるため、業者と保証内容と費用についてもきちんと検討することが必要です。
外壁塗装を失敗したと感じた場合、施工を担当した業者に相談し、保証期間やアフターサービスの範囲内で対応できるか確認しましょう。
多くの業者は、一定期間内であれば無料で修理を行う保証を提供しています。事前に保証内容を確認していると話がスムーズです。
また、外壁塗装やリフォームにも「契約不適合責任」が適用されます。
旧来の瑕疵担保責任の場合、適用されるのは「引渡しから1年」でした。
しかし、契約不適合責任は「1年間以内に、契約不適合の事実を通知」してさえいれば、施工引き渡し後10年以内なら 「補修要求」だけではなく、「代金の減額」「損害賠償請求」が可能です。
外壁塗装は、あらかじめ保証期間が定められているケースが多いです。
保証期間内であれば、無償で修理してもらえる可能性があります。
まずは塗装業者に、保証を適用できないか相談してみましょう。
しかし保証部分ではない場所や、業者側に責任がない場合は有償での対応になる可能性もあります。
なかには、業者側の失敗であっても、保証書が書面でないと対応してもらえない場合があります。
その場合は、次に紹介する第三者機関に相談しましょう。
外壁塗装の失敗が業者側の不備なのか判断できない場合や、客観的な意見が知りたい場合は、第三者機関を利用する方法があります。
業者が対応してくれない場合は、下記に相談してみるとよいでしょう。
・公共財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
・消費生活センター
相談方法も複数あるため、利用しやすい方法を選んでください。
外壁塗装の失敗を防ぐためにも慎重に業者選びを行おう
外壁塗装を成功させるには、業者選びが重要になります。
外壁塗装は洗浄や下地処理など、塗装以外の部分も大切です。
専門技術のある業者に依頼すると安心です。
外壁塗装の施工実績や保証内容などを確認し、信頼できる業者を選びましょう。
また、現地調査や見積もり依頼時のやりとりからも、信頼できる業者かどうかある程度判断できます。
依頼主の希望を聞きながら、理想に近い仕上がりになるようアドバイスしてくれる業者は信頼感があります。
ネットの口コミ・評判も参考になるため、調べてみるとよいでしょう。
