「トタン屋根を塗り直すときにどんな塗料を使えば良いのだろう？」
「トタン屋根のメンテナンスをするタイミングっていつなのだろう？」
トタン屋根の表面が色あせたり部分的にはがれたりしている場合は、塗料を塗り直してメンテナンスをするのがおすすめです。
本記事では、トタン屋根におすすめの塗料について、以下の点を中心に解説します。
・トタン屋根におすすめの塗料の種類
・トタン屋根をメンテナンスするべき劣化症状
・トタン屋根のおすすめの塗装方法
トタン屋根に塗料を塗る際の注意点についても解説していますので、ぜひ最後までご一読ください。
トタン屋根を塗り直す際におすすめの塗料は下記の通りです。
・シリコン塗料
・フッ素系塗料
・無機塗料
それぞれの特徴について詳しく解説しますので、塗料を選ぶ際に参考にしてみてください。
シリコン塗料は塗膜が固く、水を弾く効果があります。
塗料の塗膜が水を弾くため、湿気や雨水で屋根が劣化するのを防げるのが特徴です。
また耐水性や耐熱性が高く、湿気や太陽の熱に強いのもメリットです。
シリコン塗料は水性と油性1液型、油性2液型に分かれ、それぞれ耐久性や特徴などが異なります。
油性のシリコン塗料は塗膜が強く、汚れが付きにくいのが特徴です。
ただしシンナーで薄めて使用するため、独特の臭いが気になる場合があります。
さらに油性の塗料は有害物質が空気中に放出されるため、環境への影響が懸念されており、最近では水性塗料の方が多く使われています。
シリコン塗料の1液型は原液をそのまま使用しますが、2液型は主液と硬化剤を混ぜ合わせて使うのが異なる点です。
2液型よりも1液型のシリコン塗料の方が安価なものの、耐久性は劣ります。
フッ素系塗料は日差しや風、雨、湿気などの自然による影響に強いのが特徴です。
環境による劣化を比較的抑えられるため、近年多く採用されるようになった塗料です。
またフッ素系塗料は耐久性が高いので、メンテナンスサイクルが長くなります。
さらにフッ素系塗料は親水性があり、雨水と一緒に汚れやホコリを落としてくれる効果があります。
フッ素系塗料はメンテナンスにかかる手間が少ないため、お手入れがしやすいものを求めている方におすすめです。
無機塗料は、ガラスや石、鉱物などの無機物を配合させた塗料です。
フッ素系塗料よりも風や雨などの自然による影響を受けにくいのが特徴です。
また無機塗料は経年劣化しにくく、塗装すると屋根の表面にコケやカビが生えにくくなります。
塗り替えの頻度を低くしたい方や、機能性にこだわりたい方におすすめです。
無機塗料は有機物のみの塗料よりも燃えにくく、防汚性にも優れており、表面に汚れがつきにくいのもポイントです。
無機塗装の上から塗料を塗るとはがれやすいため、注意しましょう。
無機塗料は扱いづらく、職人の技術力によって仕上がりに差が出るため、実績のある施工業者を選ぶと安心です。
以下のような症状が出た場合は、トタン屋根の塗料を塗り直してメンテナンスをしましょう。
・表面が色あせている
・表面が粉っぽくザラザラしている
・表面がサビている
・塗膜がはがれている
・コケが生えている
上記のような症状が出ている場合は、屋根の劣化が始まっている証拠なので、早めに対処するのがおすすめです。
外観が悪くなるだけでなく、劣化した部分が雨や風にさらされたり日差しを受けたりすることで雨漏りの原因にもなるため、早めにメンテナンスをしましょう。
トタン屋根に使用する塗料を選ぶ際は、下記の点に注目してみましょう。
・塗料のグレード
・耐用年数
それぞれのチェックポイントについて解説します。
トタン屋根に使用する塗料を決める際は、塗料のグレードをチェックしましょう。
前の章でお伝えした通り、屋根用の塗料は下記のグレードに分かれます。
・シリコン塗料
・フッ素塗料
・無機塗料
塗料のグレードにより特徴が異なるため、ご自身の希望に合わせて選んでみてください。
トタン屋根に使う塗料を選ぶ際は、耐用年数を考慮しましょう。
塗料ごとの耐用年数は下記の通りです。
・シリコン塗料 7～15年
・フッ素塗料 15～20年
・無機塗料 15～25年
今回おすすめした塗料の中ではシリコン塗料の耐用年数が短く、その次にフッ素塗料、最も長いのが無機塗料です。
ご紹介した中ではシリコン塗料が最も耐用年数が短いですが、他の塗料と比べれば耐久性が高い塗料です。
また無機塗料は耐用年数が最も長いため、メンテナンスの回数を少なくしたい方におすすめできます。
しかし塗料自体の価格が高いので、予算も考慮しながら選びましょう。
トタン屋根を塗装するときの手順は下記のとおりです。
・毛がやわらかいブラシで汚れやホコリを払っておく
・塗膜がはがれていたりサビていたりする場合は、ワイヤーブラシやサンドペーパーでこすってはがす
・高圧洗浄機を使ってけずり取ったゴミや汚れを洗い流す
・トタン屋根にすき間やひび割れがある場合は、コーキング材で補修する
・塗料がはみ出ないように建物の外壁をマスキングテープで養生する
・サビを取り除いた箇所にサビ止め塗料を下塗りする
・刷毛やローラーで塗料をムラなく中塗りと上塗りをする
・塗料がしっかり乾いたらマスキングテープをはがす
表面が着色されているカラートタンの場合は、革スキやサンドペーパーなどで古い塗料を落としておきましょう。
サビや汚れが付いたままだと塗料を塗ったときにムラができてしまい、経年劣化によるひび割れやすき間を見落としやすくなるため、きれいに除去するのが重要です。
トタン屋根の塗装をするときに気を付けるべき点は下記の通りです。
・屋根の劣化が進んでいる場合は葺き替えが必要
・屋根の塗装は専門業者に依頼する
それぞれの注意点について解説します。
塗装の一部がはがれていたりサビていたりする場合は、屋根の塗装だけでも修繕できます。
しかし、トタン屋根に穴があいていたり雨漏りしたりしている場合は、既存の屋根を撤去して新しい屋根材を張り替える必要があります。
塗装だけではトタン屋根の表面部分しか修繕できないため、屋根本体の劣化が進んでいる場合は葺き替え（ふきかえ）をしなければなりません。
屋根を葺き替える場合は施工費が高額になるため、こまめにメンテナンスをして良い状態に保っておくのがおすすめです。
トタン屋根の塗装をする場合は自分で行おうとせず、専門業者に依頼しましょう。
屋根の塗装は高所での作業になるため、自力で作業するのは大変危険です。
またサビや汚れをしっかり落とし、下地をしっかり塗れていないと塗装をしてもすぐにはがれてしまうため、はじめから専門業者に任せましょう。
トタン屋根の塗り直しを行う際は、塗料のグレード別の特徴や耐用年数を比較し、自分に合ったものを選んでみてください。
記事内でご紹介した劣化症状が出ている場合は、早急にメンテナンスをし、劣化が進まないうちに対処しておくのがおすすめです。
高所作業になる屋根の塗装は危険が伴い、上手く塗れないと再度やり直す必要があるため、専門業者に依頼しましょう。
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