トタン屋根とは?屋根材の種類やメンテナンスの時期・方法も解説
「トタン屋根の特徴が知りたい」
「トタン屋根のメンテナンスってどうすれば良いの?」
上記は、トタン屋根の劣化が気になる方によくある疑問です。
トタン屋根の種類やメンテナンス方法は複数あり、理解を深めることで劣化を効率的に防ぎやすくなります。
本記事で紹介するのは、トタン屋根の概要およびメリットやデメリット、メンテナンス方法などです。
ご自宅のトタン屋根の劣化が気になる方やメンテナンスのタイミングが知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
「トタン屋根のメンテナンスってどうすれば良いの?」
上記は、トタン屋根の劣化が気になる方によくある疑問です。
トタン屋根の種類やメンテナンス方法は複数あり、理解を深めることで劣化を効率的に防ぎやすくなります。
本記事で紹介するのは、トタン屋根の概要およびメリットやデメリット、メンテナンス方法などです。
ご自宅のトタン屋根の劣化が気になる方やメンテナンスのタイミングが知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
トタン屋根の特徴
トタン屋根の特徴は、表面に亜鉛メッキを施した鋼板を屋根材に使用している点です。
現在普及しているガルバリウム鋼板が1982年に商品化されるまでは、トタン屋根が金属屋根として一般的でした。
設置方法は屋根材を縦に敷き詰める「縦葺き」で、水がスムーズに流れやすい構造を取ります。
さらに屋根材の継ぎ目も少なくなるように工夫されており、水が溜まりにくいです。
したがって屋根材に雨水が浸透しづらく、雨漏りや凍結のリスクは比較的少ない傾向にあります。
ただし内部は鉄でできているため、錆びやすい点に注意が必要です。
現在普及しているガルバリウム鋼板が1982年に商品化されるまでは、トタン屋根が金属屋根として一般的でした。
設置方法は屋根材を縦に敷き詰める「縦葺き」で、水がスムーズに流れやすい構造を取ります。
さらに屋根材の継ぎ目も少なくなるように工夫されており、水が溜まりにくいです。
したがって屋根材に雨水が浸透しづらく、雨漏りや凍結のリスクは比較的少ない傾向にあります。
ただし内部は鉄でできているため、錆びやすい点に注意が必要です。
トタン屋根の種類
トタン屋根の種類は、下記のとおりです。
・瓦棒葺きトタン屋根
・縦平葺き
・波板トタン屋根
・折板トタン屋根
以下ではそれぞれの種類を具体的に解説していきます。
・瓦棒葺きトタン屋根
・縦平葺き
・波板トタン屋根
・折板トタン屋根
以下ではそれぞれの種類を具体的に解説していきます。
瓦棒葺きトタン屋根
凸型の突起が等間隔で設置されているタイプのトタン屋根を、瓦棒葺きトタン屋根と呼びます。
突起の表面は屋根材と同じトタンですが、中に埋め込まれているのは芯木という棒状の木材です。
芯木は屋根材の下にある野地板などに打ち付けて固定されており、屋根材に継ぎ目を作らない役割を果たしています。
突起の表面は屋根材と同じトタンですが、中に埋め込まれているのは芯木という棒状の木材です。
芯木は屋根材の下にある野地板などに打ち付けて固定されており、屋根材に継ぎ目を作らない役割を果たしています。
縦平葺き
瓦棒葺きと仕上がりがよく似ている工法に、縦平葺きがあります。
瓦葺きでは突起の中心に芯木を据えますが、木材を使わずにトタン屋根自体を曲げて突起を作る工法が縦平葺きです。
芯木の設置には腐りやすいという問題がありましたが、縦平葺きでは屋根材を繋ぎ合わせているだけなので耐水性に優れています。
瓦葺きでは突起の中心に芯木を据えますが、木材を使わずにトタン屋根自体を曲げて突起を作る工法が縦平葺きです。
芯木の設置には腐りやすいという問題がありましたが、縦平葺きでは屋根材を繋ぎ合わせているだけなので耐水性に優れています。
波板トタン屋根
波状の凹凸があるトタン屋根が、波板トタン屋根です。
鋼板を波状に加工することでエネルギーを広範囲に分散できるようになり、物理刺激に強くなります。
また表面のくぼみや隆起により水はけがよくなる構造なので、傾斜のない屋根にも使用可能です。
波板トタン屋根は形状やサイズがバラエティ豊富で、ホームセンターでも気軽に入手できます。
また今ある波型屋根の多くがトタン屋根のため、波型トタンという呼び名もあります。
鋼板を波状に加工することでエネルギーを広範囲に分散できるようになり、物理刺激に強くなります。
また表面のくぼみや隆起により水はけがよくなる構造なので、傾斜のない屋根にも使用可能です。
波板トタン屋根は形状やサイズがバラエティ豊富で、ホームセンターでも気軽に入手できます。
また今ある波型屋根の多くがトタン屋根のため、波型トタンという呼び名もあります。
折板トタン屋根
折板トタン屋根は、台形状に折り曲げて成形した屋根材を使用しています。
野地板を使わなくても屋根に設置できるので、比較的設置コストは低めです。
また設置の工期が短く防水性にも優れており、工場や倉庫、サイクルポートなどで使用されることが多い傾向にあります。
野地板を使わなくても屋根に設置できるので、比較的設置コストは低めです。
また設置の工期が短く防水性にも優れており、工場や倉庫、サイクルポートなどで使用されることが多い傾向にあります。
トタン屋根を使用するメリット
トタン屋根を使用する主なメリットは、下記の2点です。
・コストを抑えやすい
・耐震性に優れている
以下ではそれぞれのメリットを解説していきます。
・コストを抑えやすい
・耐震性に優れている
以下ではそれぞれのメリットを解説していきます。
コストを抑えやすい
トタン屋根は、比較的設置コストを抑えやすい屋根材です。
比較的安価に設置でき、金属屋根はもちろん他の屋根材を含めても最高水準のコスパとなります。
また素材が安いかつ設置の工期が短いため、補修や葺き替えの費用も比較的安価です。
さらにトタン屋根は縦葺きであることから排水処理に優れており、傾斜の緩やかな屋根にも設置できます。
したがって設置面積も少なく済み、余計な材料費がかかりにくく効率的です。
比較的安価に設置でき、金属屋根はもちろん他の屋根材を含めても最高水準のコスパとなります。
また素材が安いかつ設置の工期が短いため、補修や葺き替えの費用も比較的安価です。
さらにトタン屋根は縦葺きであることから排水処理に優れており、傾斜の緩やかな屋根にも設置できます。
したがって設置面積も少なく済み、余計な材料費がかかりにくく効率的です。
耐震性に優れている
軽量で地震の揺れに強いところも、トタン屋根のメリットです。
屋根材は軽ければ地震の振動を受け止めにくくなり、建物全体にかかる応力を軽減できます。
また重心が低くなり揺れ自体を少なくできる点も、軽い屋根材の強みです。
さらに積雪による建物倒壊のリスクも少なく、雪国での需要が高い傾向にあります。
トタン屋根の重量は、粘土瓦と比較すると非常に軽いです。
したがって、耐震性の高い屋根材といえます。
屋根材は軽ければ地震の振動を受け止めにくくなり、建物全体にかかる応力を軽減できます。
また重心が低くなり揺れ自体を少なくできる点も、軽い屋根材の強みです。
さらに積雪による建物倒壊のリスクも少なく、雪国での需要が高い傾向にあります。
トタン屋根の重量は、粘土瓦と比較すると非常に軽いです。
したがって、耐震性の高い屋根材といえます。
トタン屋根を使用するデメリット
低コストで耐震性にも優れているトタン屋根ですが、下記のデメリットもあります。
・錆びやすい
・断熱性が低い
以下では、トタン屋根の問題点をわかりやすく説明します。
・錆びやすい
・断熱性が低い
以下では、トタン屋根の問題点をわかりやすく説明します。
錆びやすい
トタン屋根は表面に亜鉛メッキが施されているものの、内部は鉄製の板なので錆びやすい性質です。
紫外線や物理的ダメージ、雨風などでトタンのコーティングが剥がれると、鋼板がむき出しになり急速に錆びが進行します。
錆びを放置していると、屋根全体に広がったり最終的に屋根材に穴があいてしまったりするかもしれません。
さらに内部に雨水が入り込み野地板などを腐敗させたり、雨漏りにつながったりするリスクもあります。
紫外線や物理的ダメージ、雨風などでトタンのコーティングが剥がれると、鋼板がむき出しになり急速に錆びが進行します。
錆びを放置していると、屋根全体に広がったり最終的に屋根材に穴があいてしまったりするかもしれません。
さらに内部に雨水が入り込み野地板などを腐敗させたり、雨漏りにつながったりするリスクもあります。
断熱性が低い
断熱性が低いことも、トタン屋根の大きなデメリットといえます。
亜鉛メッキ鋼板は厚さが0.2〜1.5ミリ程度の薄い鉄板のため、日射による輻射熱を室内に通しやすい性質です。
夏場の金属屋根は高温になりやすく、場合によっては約70度に達するケースもあります。
トタン屋根を使用している工場や住宅では、十分な暑さ対策が必要です。
また冬場も室内の熱が外に逃げやすくなるので、空調が効きにくくなり光熱費も増大します。
亜鉛メッキ鋼板は厚さが0.2〜1.5ミリ程度の薄い鉄板のため、日射による輻射熱を室内に通しやすい性質です。
夏場の金属屋根は高温になりやすく、場合によっては約70度に達するケースもあります。
トタン屋根を使用している工場や住宅では、十分な暑さ対策が必要です。
また冬場も室内の熱が外に逃げやすくなるので、空調が効きにくくなり光熱費も増大します。
トタン屋根のメンテナンス時期
トタン屋根の適切なメンテナンス時期は、塗膜が劣化するタイミングです。
亜鉛のメッキがなくなると鋼板が雨風や紫外線の影響を直接受け、錆びが急速に進行します。
塗装のメンテナンスであれば、5〜15年ごとに行うのが一般的です。
ただし表面に色褪せや傷、凹みがないか定期的に確認し、周期的に早くても不具合が見つかれば都度補修する必要があります。
メンテナンス方法は塗装以外にもカバー工法や葺き替えなどがあり、屋根の状態に合った方法を選ぶことが大切です。
亜鉛のメッキがなくなると鋼板が雨風や紫外線の影響を直接受け、錆びが急速に進行します。
塗装のメンテナンスであれば、5〜15年ごとに行うのが一般的です。
ただし表面に色褪せや傷、凹みがないか定期的に確認し、周期的に早くても不具合が見つかれば都度補修する必要があります。
メンテナンス方法は塗装以外にもカバー工法や葺き替えなどがあり、屋根の状態に合った方法を選ぶことが大切です。
トタン屋根のメンテナンス方法
トタン屋根をメンテナンスするには、下記の方法があります。
・塗装
・コーキング
・カバー工法
・葺き替え
以下では、それぞれの方法を具体的に紹介します。
今後トタン屋根のメンテナンスを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
・塗装
・コーキング
・カバー工法
・葺き替え
以下では、それぞれの方法を具体的に紹介します。
今後トタン屋根のメンテナンスを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
塗装
トタン屋根の塗装とは、下記の一連の作業を指します。
・表面の汚れの除去
・錆び止めの下地塗装
・上塗り(中塗りを行う場合もある)
・乾燥
塗装はカバー工法や葺き替えなどに比べると、コストを抑えやすいメンテナンス方法です。
また、下記に挙げる劣化を解消できます。
・色褪せ
・チョーキング(触ると指に粉がつく状態)
・塗膜の剥離
・軽い錆
一般的に塗装のタイミングは5〜15年ごととされますが、あくまで目安です。
風通しの良し悪しや日射時間の長さなどによって、屋根材の劣化が早まる場合があります。
劣化が見つかれば、できる限り早く対処するのがベストです。
・表面の汚れの除去
・錆び止めの下地塗装
・上塗り(中塗りを行う場合もある)
・乾燥
塗装はカバー工法や葺き替えなどに比べると、コストを抑えやすいメンテナンス方法です。
また、下記に挙げる劣化を解消できます。
・色褪せ
・チョーキング(触ると指に粉がつく状態)
・塗膜の剥離
・軽い錆
一般的に塗装のタイミングは5〜15年ごととされますが、あくまで目安です。
風通しの良し悪しや日射時間の長さなどによって、屋根材の劣化が早まる場合があります。
劣化が見つかれば、できる限り早く対処するのがベストです。
コーキング
コーキングは通常、外壁材の目地(継ぎ目)を埋めるために用いられるものです。
ゴムのような弾力があり汎用性が高く、トタン屋根の局所的な補修にも使用されることがあります。
用途は屋根の表面にあいた小さな穴や傷などを埋め、雨水の浸透や錆びの発生を防ぐことです。
屋根の破損が軽度であれば、コーキングだけで対処するケースもあります。
ゴムのような弾力があり汎用性が高く、トタン屋根の局所的な補修にも使用されることがあります。
用途は屋根の表面にあいた小さな穴や傷などを埋め、雨水の浸透や錆びの発生を防ぐことです。
屋根の破損が軽度であれば、コーキングだけで対処するケースもあります。
カバー工法
カバー工法とは、劣化したトタン屋根に新しい金属屋根を被せて設置する方法のことです。
トタン屋根上に新たな屋根の下地となる芯木や野地板、ルーフィングを設置し、屋根材を重ねていきます。
カバー工法はトタン屋根の撤去や撤収作業がないものの、下地材の設置工程が生じるので葺き替え時と費用の大差がありません。
ただし古い屋根材と新たに設置した下地材の間に空気層ができ、断熱効果が期待できるというメリットもあります。
トタン屋根上に新たな屋根の下地となる芯木や野地板、ルーフィングを設置し、屋根材を重ねていきます。
カバー工法はトタン屋根の撤去や撤収作業がないものの、下地材の設置工程が生じるので葺き替え時と費用の大差がありません。
ただし古い屋根材と新たに設置した下地材の間に空気層ができ、断熱効果が期待できるというメリットもあります。
葺き替え
葺き替えとは劣化した屋根材を除去し、新たな屋根材を設置する方法のことです。
工事が必要となる目安には、下記に挙げる症状があります。
・雨漏り
・錆びなどからくる穴あき
・鋼板の破損や劣化
亜鉛メッキだけでなく鋼板が錆びてくると、屋根材の強度が保てなくなります。
錆びが生じている箇所は錆の色で区別でき、白ければ亜鉛メッキ、赤ければ鋼板です。
赤い錆びが広がっている場合、トタン屋根の葺き替えを検討したほうが良いかもしれません。
工事が必要となる目安には、下記に挙げる症状があります。
・雨漏り
・錆びなどからくる穴あき
・鋼板の破損や劣化
亜鉛メッキだけでなく鋼板が錆びてくると、屋根材の強度が保てなくなります。
錆びが生じている箇所は錆の色で区別でき、白ければ亜鉛メッキ、赤ければ鋼板です。
赤い錆びが広がっている場合、トタン屋根の葺き替えを検討したほうが良いかもしれません。
トタン屋根についてよくある質問
最後にトタン屋根のメンテナンスを検討されている方に、よくある疑問を紹介します。
・トタン屋根はホームセンターの塗料でDIYできる?
・トタンとガルバリウム鋼板の違いは?
以下では、それぞれの疑問を具体的に解説します。
・トタン屋根はホームセンターの塗料でDIYできる?
・トタンとガルバリウム鋼板の違いは?
以下では、それぞれの疑問を具体的に解説します。
トタン屋根はホームセンターの塗料でDIYできる?
トタン屋根の塗料はホームセンターで購入できる場合がありますが、DIYはおすすめできません。
塗装には高圧洗浄で屋根の汚れを除去する必要がありますが、金属屋根は濡れると非常に滑りやすくなり危険です。
特に屋根に傾斜がある場合は、転倒や屋根材の破損、滑落のリスクが高くなります。
また転落によって第三者に被害が及ぶと、損害賠償が生じる可能性もあるかもしれません。
トタン屋根の塗装は、必ず信頼できる専門業者に依頼しましょう。
塗装には高圧洗浄で屋根の汚れを除去する必要がありますが、金属屋根は濡れると非常に滑りやすくなり危険です。
特に屋根に傾斜がある場合は、転倒や屋根材の破損、滑落のリスクが高くなります。
また転落によって第三者に被害が及ぶと、損害賠償が生じる可能性もあるかもしれません。
トタン屋根の塗装は、必ず信頼できる専門業者に依頼しましょう。
トタンとガルバリウム鋼板の違いは?
トタンとガルバリウム鋼板は、いずれも金属屋根に用いられる屋根材です。
トタンでは鋼板に亜鉛がメッキされていますが、ガルバリウム鋼板では加えてアルミとシリコン素材も表面に施されています。
ガルバリウム鋼板が販売されるまではトタンが金属屋根の主流でしたが、現在は耐用性が高いガルバリウム鋼板の選択が一般的です。
トタンでは鋼板に亜鉛がメッキされていますが、ガルバリウム鋼板では加えてアルミとシリコン素材も表面に施されています。
ガルバリウム鋼板が販売されるまではトタンが金属屋根の主流でしたが、現在は耐用性が高いガルバリウム鋼板の選択が一般的です。
トタン屋根のメンテナンスは信頼できる業者に相談しよう
トタン屋根は軽量かつ低コストで設置できますが、耐用性や断熱性が低い屋根材です。
特に経年劣化で錆びが生じやすく、進行すると屋根材に穴があくリスクがあります。
トタン屋根は定期的な点検を行う必要があり、一般的な塗装メンテナンス時期は5〜15年程度です。
トタン屋根の寿命を長くするには、信頼できる業者に点検やメンテナンスを依頼することが重要になります。
メンテナンス方法には塗装の他にも複数の選択肢があるので、屋根の状態に適した方法を業者に相談してみましょう。
▼関連リンク
トタン屋根の塗料でおすすめなのは?種類別の特徴や塗装方法を解説
特に経年劣化で錆びが生じやすく、進行すると屋根材に穴があくリスクがあります。
トタン屋根は定期的な点検を行う必要があり、一般的な塗装メンテナンス時期は5〜15年程度です。
トタン屋根の寿命を長くするには、信頼できる業者に点検やメンテナンスを依頼することが重要になります。
メンテナンス方法には塗装の他にも複数の選択肢があるので、屋根の状態に適した方法を業者に相談してみましょう。
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