「外壁塗装を依頼したいけど、壁を高圧洗浄する必要はあるのだろうか？」「外壁塗装を依頼したら高圧洗浄の費用も請求されたけどなぜ？」と疑問に思われていませんか。
外壁塗装を行う際は、専門の高圧洗浄機で清掃をしてから工事を行うことが一般的です。
本記事では、なぜ外壁塗装時に高圧洗浄機を使うのか、どのような高圧洗浄機を使うのかなどを解説します。
外壁塗装の工事を行う際、高圧洗浄を行って壁をキレイにします。
高圧洗浄を行うことにより、外壁に付着したさまざまな汚れを効果的に取り除くことができるからです。
外壁は見た目にはキレイに見えても、実は多くの汚れが付着していることがあります。
高圧洗浄によってこれらの汚れを取り除くことで、塗料をキレイに塗ることが可能です。
ただし、すべての業者が高圧洗浄を行うわけではありません。
高圧洗浄は必ずしも絶対に必要な工程ではなく、工事の方法や業者によっては行わない場合もあります。
外壁塗装を依頼する際は、高圧洗浄の有無やその方法についても業者と相談することが重要です。
外壁塗装に使われる高圧洗浄機には、大きく分けて通常のタイプとトルネードタイプの2種類があります。
それぞれの特徴を解説します。
通常のタイプの高圧洗浄機は、水が回転せず扇状に出るモデルです。
業者はプロ仕様の高圧洗浄機を使うことが多いので、通常モデルでも十分に外壁をキレイにする力があります。
トルネードタイプの高圧洗浄機は、水が回転しながら出てくる特殊なモデルです。
このタイプの高圧洗浄機の特徴は、通常モデルよりも圧力が高い水が出ることにあります。
水流が高圧になることで、より強力な洗浄力を持つようになり、頑固な汚れやこびりついた汚れを効率的に取り除くことが可能です。
トルネードタイプは、その名の通り、水流が回転しながら噴出することで、洗浄対象の表面に均一ではない圧力を与えます。
圧力により汚れを剥がしやすくなり、通常の高圧洗浄機では落としにくい汚れも効果的に除去できます。
外壁塗装時の高圧洗浄の費用や必要な時間などをご紹介します。
まずは費用について見てみましょう
外壁塗装を行う際の高圧洗浄の費用は、高圧洗浄を行う場所の状況や条件によって費用は変動します。
たとえば洗浄が難しい場所や特殊な汚れがある場合など、特別な要因があると費用が変動することがあります。
高額な見積もりを請求された場合は、その理由を業者に確認してみましょう。
高価な費用が正当な理由に基づいているかどうかを把握することで、悪徳業者を事前に見極めることができます。
外壁塗装時の高圧洗浄にかかる時間は、洗浄する部分の広さによって異なります。
家全体を洗浄する場合は3～8時間ほど必要になります。
この時間は家の大きさや外壁の状態、汚れの程度によって異なります。
1日は高圧洗浄にかかると考えておきましょう。
高圧洗浄は外壁塗装前に汚れやほこり、古い塗膜などをしっかり落として塗料を接着するために、非常に重要な工程です。
外壁塗装時における高圧洗浄の手順は、以下の通りです。
1.近隣に作業時間や内容を事前に伝える
2.家の周囲の片付けや養生、足場の設置などの塗装や洗浄の下準備をする
3.機器の点検や水圧の設定など、高圧洗浄機の準備や確認をする
4. 高圧洗浄を実施する（高所から低所へ洗浄すること）
5. 洗剤の散布や手作業での洗浄など難しい箇所への対応をする
6. 乾燥時間の確保する
7.塗装の工程へ進む
この手順に従い、高圧洗浄を行うことで外壁の汚れをしっかりと除去し、その後の塗装作業の仕上がりを良好にすることができます。
外壁塗装時に高圧洗浄をしない塗装業者も稀にいます。
外壁が新しく汚れや劣化が見られないなど、洗浄をしなくても問題がないケースもあります。
しかし、多くの場合高圧洗浄をしないと下記のようなリスクがあります。
・塗装の剥がれや早期劣化が起こりやすくなる
・外壁材に悪影響が発生しやすくなり修理費用がかかる
それぞれ詳しく説明します。
外壁の汚れやカビ、古い塗膜が残った状態で塗装すると、新しい塗料が十分に密着しないため、塗装の剥がれやひび割れが発生しやすくなります。
塗料が密着しづらくなると、塗膜の耐久性が低下するため、外壁塗装の寿命が短くなりがちです。
高圧洗浄を行わない場合、耐用年数よりも早く塗装が剥がれ、再塗装が必要になるケースがあります。
外壁塗装時に高圧洗浄を省略すると早期劣化を招き、長期的に見るとメンテナンス費用が増加するリスクが高くなるので、注意が必要です。
2つ目のリスクは高圧洗浄を行わないと、外壁材にこびりついた汚れやカビが塗装に影響し、外壁材そのものが劣化しやすくなることです。
外壁材に汚れが残っていると、塗装後にその部分がダメージを受けやすくなり、結果的に外壁材の寿命が短くなります。
外壁材が傷んでしまった場合、塗装だけでなく外壁材自体の交換や修復が必要になり、追加のコストが発生するケースもあります。
高圧洗浄を省略すると外壁材の寿命を短くし、修復費用がかさむ可能性があるため、事前の洗浄は欠かせません。
外壁塗装で高圧洗浄を行う際は、以下の点に注意が必要です。
・子どもがいる場合は水が当たらないよう注意が必要になる
・大きな音が出るため騒音トラブルにつながる可能性がある
・近隣の住宅など周囲へ水の飛散に気を付ける必要がある
・劣化部分や外壁素材によっては高圧洗浄が出来ない可能性もある
・雨天時の作業は乾燥時間に気を付ける
それぞれの注意点や注意すべき理由を解説します。
子どもがいる場合は水が当たらないよう注意が必要になる
業者が使用する高圧洗浄機を使用する時は、自分や家族に水がかからないよう注意が必要です。
人体に高圧の水が当たるとケガを負う恐れがあるため危険です。
高圧洗浄作業中は業者も安全対策をしっかりと行いますが、子どもが作業現場に近づかないようにするため、親御さんがしっかりと見守る必要があります。
また、子どもが近くで遊ぶことは避けるべきです。
高圧洗浄を行う際、業者はまわりの安全を確認したうえで作業を行います。
ただし絶対に水がかからないとは言い切れないため、注意して生活しましょう。
大きな音が出るため騒音トラブルにつながる可能性がある
高圧洗浄機を使って作業を行うと、壁に水が当たる音が発生します。
高圧洗浄の音が周囲に響くと、作業を行っているお家の隣家にも音が伝わります。
特に自宅でテレワークをしている場合は、高圧洗浄の音によって作業の集中力が低下したり、会議の相手に騒音が聞こえたりするリスクもあるので注意が必要です。
テレワークを行う際には、可能であれば高圧洗浄作業が行われる時間を事前に業者から聞いておき、その時間帯は会議の予定を避けるなどの調整をするとよいでしょう。
作業中は窓を閉めて騒音を遮断する、耳栓を使用するなどの対策を講じることも有効です。
近隣の住宅に水が飛散しないよう気を付ける必要がある
高圧洗浄機を使用すると、思った以上に周囲への水の飛散があるので注意が必要です。
高圧洗浄は強力な水圧を使うため、壁に当たった汚水や汚れた水が周囲に飛び散ります。
特に隣の家や車、家周辺に置いているものなどに飛散しないように、事前にカバーや養生シートで保護を行うことが大切です。
ご近所トラブルをさけるためにも、配慮として声掛けや養生を徹底しましょう。
作業当日、洗濯物が外に干されていると困るので、事前に「この日に高圧洗浄をおこいます」と報告が必要です。
劣化部分や外壁素材によっては高圧洗浄ができない可能性もある
外壁の素材によっては、高圧洗浄が適さない場合があるので専門家の判断が必要です。
古い塗装や劣化した外壁材では高圧洗浄により劣化するリスクがあるため、事前に業者に確認して適切な対応をお願いしましょう。
ほかにも、壁の外側のひび割れや損傷がある場合、高圧洗浄によって水が内部に浸透してしまう場合があります。
洗浄の前に劣化部分の補修を依頼するか、洗浄の際に注意してもらうことが必要です。
雨天時の作業では、外壁の乾燥時間が必要であることを理解しておきましょう。
基本的に雨でも高圧洗浄は可能ですが、洗浄後には外壁をしっかり乾燥させる必要があります。
大雨でなければ高圧洗浄は行えますが、乾燥時間が長くなることもあるため、作業スケジュールを調整し、乾燥を確認してから次の工程に進みましょう。
また雨の日は足場が滑りやすくなるため、作業の安全性にも注意が必要です。
可能であれば、雨の少ない時期に作業を依頼するのが安心です。
高圧洗浄は外壁や屋根に損傷を与えたり、近隣とのトラブルにつながったりすることがあります。
これを防ぐための予防策として、以下の2点が重要です。
・近隣への挨拶を欠かさない
・信用できる業者に依頼する
これらの対策を取ることで、余計なトラブルを避けられます。
それぞれについて詳しく解説していきます。
高圧洗浄によるトラブルを回避するためには近隣への挨拶が欠かせません。
高圧洗浄の作業では水や騒音が発生するため、近隣住民に事前の配慮が必要です。
たとえば作業開始前に近隣住民に挨拶をし、作業内容や予定を伝えるようにしましょう。
特に騒音が発生する時間帯や、洗濯物への水飛沫リスクなどを説明し、理解を得ることが重要です。
高圧洗浄によるトラブルを回避するためには、信用できる業者に依頼することが大切です。
高圧洗浄作業のトラブルは、適切な技術や知識がない業者によって発生する場合があります。
・実績や経験の豊富さ
・口コミや評判を確認する
・在籍している職人の資格の有無
・対応やコミュニケーションの丁寧さ
見積もりの費用だけでなく作業内容や保証内容、事前のコミュニケーションの丁寧さなどをしっかり確認しましょう。
外壁の高圧洗浄をDIYで行うメリットはいくつかあるものの、後悔したなどの話も多いです。
「結局、専門業者に依頼したほうがよかった」という声も珍しくありません。
「外壁の汚れが少し目立つようになったから掃除する」という程度ならDIYでもよいのですが、基本的には高圧洗浄をDIYで行うことはおすすめできません。
DIYで後悔する前に、知っておいてほしい外壁の高圧洗浄をDIYで行うメリットとデメリットを紹介します。
DIYで高圧洗浄を行うメリットには下記のようなものがあります。
・コストが削減できる
・自分のペースで作業できる
・洗浄箇所を自分で選べる
DIYで高圧洗浄を行う最大のメリットは、業者に依頼する費用を節約できる点です。
高圧洗浄機さえ購入またはレンタルなら、初期投資がかかるもののいつでも好きなタイミングで作業を行うことが可能なため、施工費を抑えられます。
また自分で作業を行うことにより、外壁や屋根がきれいになっていく過程を目の当たりにでき、達成感を感じられるメリットもあります。
DIYで高圧洗浄はメリットがある一方、それ以上に多くのデメリットがあることを知っておきましょう。
一般的なデメリットには下記のようなものがあります。
・高圧洗浄機の取り扱いに技術が必要
・外壁を傷つけたりガラスを割ったりする可能性がある
・機材購入・レンタル費用がかかる
・作業時間と労力がかかる
・高所での作業があるので、安全性のリスクがある
・専門知識が不足しているので正しく作業できているか分からない
プロの業者は豊富な経験を持ち、外壁の材質に合わせた最適な水圧や洗浄方法を熟知しています。
そのため、DIYでは同じ品質を実現するのが難しいです。
特に、外壁材の種類や汚れに対して誤った方法で洗浄すると、外壁の劣化を早めるリスクがあります。
外壁に適した洗浄は簡単ではなく、DIYを試みた結果、逆に時間や費用がかかってしまう失敗談もよく耳にします。
これらの理由から、専門業者に依頼することを強くお勧めします。
外壁塗装の高圧洗浄に関連してよくある質問は次の通りです。
・外壁の高圧洗浄は自分でもできる？
・外壁塗装で高圧洗浄をしないとどうなる？
・高圧洗浄ができない外壁素材はある？
・外壁の高圧洗浄をする際に洗剤は利用する？
各質問について解説します。
自分で高圧洗浄機を使用することは不可能ではありませんが、業者に任せる方が安心です。
自分で行うと、洗浄が行き届かない場所が出てくることがあります。
特に高所や狭いスペースのような特殊な技術や機材が必要な場所では、熟練の技術が求められます。
外壁塗装で高圧洗浄を行わない場合、問題が生じる可能性があります。
汚れやほこり・古い塗膜などが外壁に残っていると、新しい塗料がしっかりと接着しないため、塗装剤が壁にうまく付着せず塗装の品質が低下することが考えられます。
その結果、外壁塗料の寿命が短くなり、次の塗装の時期が早くなってしまいかねません。
外壁塗装を行う際は、高圧洗浄の工程を省略せず、適切な処理を行うことが必要です。
外壁の素材によっては、高圧洗浄が適さない場合がありますので注意が必要です。
たとえば傷が付きやすい外壁材だと、高圧洗浄によって表面に傷がついてしまう可能性があります。
外壁塗装時の高圧洗浄は、業者に依頼すると安心です。
専門の業者はさまざまな外壁素材に適した洗浄方法を熟知しており、適切に対応します。
外壁の高圧洗浄を行う際は、汚れの種類に応じて洗剤を利用することがあります。
通常の水だけでは落ちにくい汚れがある場合、中性洗剤やカビ用の洗剤などを使用することで、より効果的に汚れを落とすことが可能です。
中性洗剤は、一般的な汚れに対して効果的で、外壁を傷めることなく安全に使用できます。
カビ用の洗剤は、特にカビや藻の発生が見られる場合に効果的です。
