UV塗料とはUV（紫外線）を照射することで硬化する塗料のことです。
外壁の塗装にUV塗料を使用することで光沢のある美しい外壁に仕上げることができ、さらに高い耐候性から塗装の劣化を防ぐことができます。
見た目の美しさを長期間保つことができる塗料です。
本記事では、UV塗料の特徴やメリットやデメリットについて解説しています。
UV塗料を使用するかどうか迷っている方はぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
UV塗料とは光硬化技術を活用した塗料の1種です。
紫外線（UV）を照射することで塗料の成分である光重合性樹脂の分子同士が結合して、塗膜を形成します。
この技術は様々な分野で使用されており、自動車や家電製品にも応用されているものです。
UV塗料を外壁に使用することで、光沢度が高く高級感のある仕上がりにできます。
また、耐汚性や耐候性にも優れており塗膜が劣化しづらく長期間メンテナンスが不要です。
UV塗料には以下のようなメリットがあります。
・紫外線による劣化を防ぐことができる
・汚れがつきにくい
・色の保持機能が優れている
これらのメリットについて解説していきます。
UV塗料はUV（紫外線）を照射することで硬化する塗料です。
一般的な塗料が熱や空気中の水分などで塗膜が硬化する場合とは異なり、UV塗料は紫外線によって塗膜が硬化します。
塗装時に紫外線を当てることによって硬化し、強固な塗膜を形成します。
高い耐熱性や耐候性を持っていますが、その中でも特に紫外線による塗膜の劣化に強いです。
UV塗料は塗膜に当たった紫外線を熱に変換して、塗膜へのダメージを軽減してくれる効果を持っています。
通常の塗料は紫外線によって塗膜が劣化しやすいことと比べると、紫外線対策ができているのは大きなメリットです。
UV塗料は紫外線を吸収して熱に変換し、塗膜の劣化を防ぐ効果があります。
紫外線による塗膜の劣化が抑えられることで、汚れが付着しにくくなるという効果が期待できます。
またUV塗料の塗膜は非常に硬いため、傷ができにくいというメリットも持っています。
UV塗料は当時の色を長期間維持できます。
理由は、紫外線を吸収して熱に変換する機能を持っているからです。
紫外線は塗料の表面の色材を劣化させて、色褪せやくすみが発生する原因になります。
UV塗料なら色褪せやくすみが発生しにくいため、長期間にわたって塗装時の色を保持し、きれいな外観を保ってくれます。
防カビ性や防汚性も高いので、カビや汚れが付着しづらくなるのもメリットです。
UV塗料は溶剤をほとんど含まない環境に優しい塗料です。
通常の塗料とは異なりVOC（揮発性有機化合物）も含まないため、塗装時に有害な化学物質を放出することがありません。
さらにUV塗料はホルムアルデヒドなどの有害物質の放出量が少ないため、人体への健康被害を抑えることもできます。
環境と人体の負担を軽減してくれる、地球に優しい塗料です。
UV塗料にはメリットだけでなくデメリットもあります。
・価格が高い
・複雑な形状や隣家との間が狭い場合は硬化しにくい
・塗装に専用の道具や技術が必要
UV塗料にはこれらのデメリットがあることを理解したうえで、使用を検討してください。
各デメリットについて確認していきましょう。
UV塗料は価格が高い塗料です。
耐久性の高さや特殊な硬化方法を用いていることから、塗料本体の価格が一般的な塗料と比較して高くなっています。
施工時にはUV（紫外線）を照射するための専用の機械も必要になります。
そのため、塗料本体の価格に加えて施工時の技術料も高くなりやすいです。
ただし価格は高くなりますが、耐久性の高さから外壁の塗り替えの頻度を減らすことが可能です。
トータルコストを考えると一般的な塗料よりも安くなる場合もあるかもしれませんので、実際の見積もり額を見ながらUV塗料を使用するか検討しましょう。
複雑で入り組んだ外壁や隣家との間が狭い場合もUV塗料が使えないことがあります。
塗料を硬化させる際に紫外線を照射するための機械が必要になりますが、この機械が使えないと硬化できないからです。
また凹凸の激しい複雑な形状の外壁への塗装は紫外線が照射しにくいため、塗料が硬化しにくく、場合によってはUV塗料が使えない場合もあります。
UV塗料は紫外線に当たると硬化する性質を持っているため、紫外線を照射する専用の道具が必要になります。
専用の工具が必要なので、施工時にかかる技術費用はすこし上乗せになってしまいます。
よって知識のない人はもちろん、UV塗料に詳しくない業者が硬化させるのは困難です。
UV塗料の選び方について、以下の項目ごとに解説していきます。
・メーカー
・耐用年数
・価格
それぞれの項目でUV塗料を選ぶ基準について確認していきましょう。
UV塗料を製造しているメーカーは複数ありますが、特に信頼できるメーカーを選ぶことが大切です。
一般の方は塗料のメーカーの名前を耳にすることはないので、検討している塗料が「信頼のおけるメーカー」かどうか判断しにくいのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、外壁塗装業者に相談することです。
業者は様々な塗料を取り扱っているので、メーカーごとの塗料の強みを理解しています。
外壁に対して抱えている悩みから、どのメーカーのUV塗料を使えばいいのか聞いてみましょう。
UV塗料の耐用年数は一概には決まっていません。
それは塗料の素材によって耐用年数が変わるからです。
素材とは、シリコンやフッ素や無機といった塗料を構成する材料のことです。
素材によって塗料の耐用年数が決まり、UV塗料の場合は一般的なシリコン塗料やフッ素塗料と同様の耐用年数になります。
たとえば、UVシリコン塗料であれば7～15年、UVフッ素塗料であれば12～20年の耐用年数となっています。
希望の耐用年数からUV塗料の素材を選ぶようにしましょう。
UV塗料は特徴や製造しているメーカーによって価格が異なります。
価格は塗料の選定時には重要な要素です。
一般的には耐用年数が長ければ長いほど塗料の価格は高くなります。
耐用年数が長いほど外壁の塗り替えの頻度を減らせるため、最終的にかかる費用は少なくなりやすいです。
「メンテナンスサイクルを早くして外壁の色を変えて模様替えを楽しみたい」という方は、耐用年数の短い安価な塗料を使うのもありです。
UV塗料を使用したといっても特別なメンテナンスが必要になるわけではなく、一般的な塗料の塗装時と同じメンテナンス方法でかまいません。
定期的な清掃を行い、塗装から数年経過したタイミングで外壁の塗膜の様子を見て、傷や著しい汚れがないか確認しましょう。
使用した塗料の耐用年数がきたら、塗装の塗り替えを検討しましょう。
